The cat once I lived with

定本こっそり日記

2025年12月14日日曜日

ミュージシャンズミュージシャン


NHKホールを訪れた。
矢野顕子のコンサートだった。
矢野さんが日本で12月にツアーをするようになって30年経つ。
東京公演は毎回NHKホールで行われる。

今年は30回目の節目なので、私はよい席でコンサートが聴きたいと思ってファンクラブに入った。
そうしたらすごくよい席だったので、とても驚いた。

コンサートは、佐橋佳幸さんがとてもよかった。
ウクレレ、ペダルスティール、マンドリン、バンジョー、12弦エレアコを持ち替えていた。
大村憲司さんの曲を赤いストラトキャスターで弾いていて、音がクリアで力強く、それぞれのフレーズに魂がこもっている感じがした。

驚いたのは林立夫さんが6/8拍子の曲のカウントをとるとき、ちゃんと6回スティックを叩いていたところだ。
私は以前この日記で、3階席まで林さんのカウントの音が聞こえて驚いたと書いていたが、それは考えてみると、マイクが立てられているのだから当たり前だ。
今回のコンサートでは席がステージに近かったので、林さんがカウントをとる声もよく聞こえた。
林さんのハイハットワークがすばらしかった。

以前、矢野さんの娘さんの坂本美雨さんが、ある年の矢野さんのコンサートのあとで、とてもよかったと感想を伝えたら、
「そのためだけに努力しているのだから、それは当然のことだ」
と矢野さんが答えた、その坂本美雨さんの発言をどこで見たのかが思い出せない。
私の思い違いかもしれない。

コンサートはあっという間に終わってしまった。
矢野さんが炎のような勢いで演奏しているのを見ると、私も音楽をもっとがんばりたい、とただ純粋に感じた。
矢野さんは、いつもエレピの音色がウーリッツァーのような音でとてもかっこいい。
さらっとギターも弾いていて、ストロークがかっこよかった。

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