The cat once I lived with

定本こっそり日記

2025年2月27日木曜日

子どものころ


ピアノは私のお気に入りだった。
幼稚園のどの教室にもアップライトピアノがあった。
その音色に魅了された。
それは生楽器で、電子楽器ではなかった。

私が鍵盤にさわっていると、1人の子が「弾けないの?」と言った。
その子はどうやって弾いたらいいか知っているようだった、ピアノのレッスンを受けていたのだ。

私は、自分がこの話をし始めると長くなるのを知っている。
父はピアノを買うことに乗り気ではなかった。
私は紙の鍵盤で練習しなければならなかった。
もちろん、それは何の音も出さない。

今にして思うと、私が好きだったのはピアノの音だ。
ピアノ奏者になることは私の主な目的ではなかった。
わからない。

音楽の演奏者になるには私は、怠惰すぎるようだ。
今でもグランドピアノが置いてあるスタジオつきの家に住むことを想像する。
私はグランドピアノがある練習スタジオを訪れていたが、今は違う。
自分がよく弾けないことを私は知っている。

これはありふれた話だ。
私は、自分が音楽を好きだと誤解していたのだ。
悲しい。

デジタルピアノは決して生のピアノのかわりにはならない。
録音された音にしてもそうだ。

ピアノのレッスンを受けることはできる。
音を聴くのにもっとも近い場所は鍵盤の前だろう。
私は自分で音をつくったらいいのだ。

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