2023年12月4日月曜日
矢野顕子 3 Dec 2023 at NHKホール
ツアーの最終日を観に行った。
観て聴いたら元気が出た。
ベヒシュタインのピアノは高音域が信じられないくらいきれいな音で鳴る。
それはもちろん鳴らす人の技量もあると思う。
きわめて繊細で、遠い星がきらっと光るみたいな音だ。
矢野さんのいろんな曲を聴いていて、
「この曲がリリースされた頃は、こんな風に過ごしていたな」
「この曲をよく聴いていた頃はつらかったな」
「この曲は友だちと一緒に聴いたな」
と、1曲ごとに思い出すことがたくさんあった。
私はファンクラブに入っていないし、毎年必ず12月のNHKホールに足を運んでいるわけではないけれど、15歳の頃からずっと矢野さんの音楽が好きで聴き続けてきた。
小原礼さんの歌声が信じられないくらいきれいだった。
ベースもすばらしかった。
安定感があった。
佐橋佳幸さんのギターソロには熱がこもっていて、音色がまるくてきれいだった。
そして林立夫さんがスティックでカウントをとるとその音は3階にいてもよく響いた。
シンバルの響きがものすごくきれいだった。
すごく軽く叩いているように見えるのに、弱い音のリムショットもブラッシュもこちらに届いてくるのだ。
いいバンドだった。
世の中にいろいろなことがあって、今は旅客機も空を飛んで旅ができるし、経済活動も続いていて、世界はまだこわれていない。
でも来年はどうなるか誰にもわかりません、と矢野さんは話していた。
今回のNHKホールを観ることができてほんとうによかった。
こういう演奏ができる人が世の中にいるというのがすごい。
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